絞り染は主として糸による防染で模様を施しています。
『絞り染』は伝統的な絞り染以外にも多種多様に存在しています。 それぞれに特徴があり、個性的で美しいものです。
ときには、ちょっと見ただけでは絞り染とは思えないものに出会うこともあります。 それらのものは、皺や滲みや暈し、風合いなど、布が持っているまた別の面に 気づかせてくれます。 その発想の豊かさに感動します。
手始めに身の周りに、絞りに使える材料となるものはないか、捜してみることから 始めることに致しましょう。
染液が浸透しない箇所が模様になりますので、留めたり、覆ったり、巻きつけたり、 塞いだりすることができる材料となるものを見つけます。
材料になるものの一例
(注)材料は熱、アルカリに強いものを選び、染料定着の違いにより素材を使い分けてください。
糸にもたくさんの種類があります。材質の違ったもので試してみても楽しいです。 また、布を折ったり、結んだり、ねじったりしても意外な発見があります。
≪洗濯ばさみ≫ 布を屏風だたみにし、はさむ。 洗濯ばさみは、先のまるい金属製のものを使用。 | ≪糸≫ 伝統的な糸の使い方にこだわらず、ただ手の趣くまま、 針をすすめる。 糸と糸が交差する箇所をあえてつくった。 | ≪クリップ≫ 書類などを留める金属製のクリップを使用。 クリップは画像の中央上参照。 | ≪大豆≫ 画像、大きいほうの円。 大豆を布にくるみ、糸で結ぶ。 | ≪巻く≫ 布の端から、海苔まきをつくるように、くるくる 巻き、棒状になった布を一方の端から反対側の 端まで、糸で斜めに巻く。 | ≪綿≫ 画像左上参照。 綿をまるめて、糸で留める。 布の表裏にはさみ、中央を糸で留める。 蛍絞りの名前がついている。 | ≪板きれ≫ 小さな板きれを使用。 布を折る。布を板にはさみ、両端の板を 輪ゴムで留める。 伝統的な板締め絞りの応用編。 |
ふわぁっとしたような布の表情もきれいです! 気楽な気持ちで遊んでください。